1. 注意事項
DIYを行う前に、以下の注意事項をご確認ください。
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地上設置推奨:高所への設置は危険なため、推奨しません。
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施工は2人以上で:一人で行うと危険です。また、破損や怪我の要因となります。
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自己責任で:施工中の破損、損害、怪我等につきましては一切の責任を負いかねます。
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作業時の怪我:木枠のトゲや架台のエッジで怪我をしやすくなっております。そのため、厚手の手袋をつけて作業を行ってください。
2. 設置場所等について
太陽熱温水器のパフォーマンスは設置場所に大きく依存します。以下の設置条件を守ることで、最適なパフォーマンスを引き出すことができます。
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南向きに設置:長時間日光に当たる場所が理想です。
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影にならない場所:山や建物、木等の影にならない場所に設置してください。
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短い配管:熱損失を抑えるために配管は長くしすぎないようにしましょう。
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平面に設置:安全のため、平面に設置してください。
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頑丈な地面に設置:コンクリートやアスファルト等、頑丈な地面に設置してください。
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土に設置する場合:頑丈な土台を作成してから設置してください。

なるべく長時間日光に当てるため、南向きに設置してください。また、日陰に入るとパフォーマンスが著しく低下するため、日光を遮らない場所への設置が理想です。
配管は長くしすぎると熱損失や凍結につながるため、可能な限り短くすることをお勧めします。
安全のために、平面かつ頑丈な地面への設置を行ってください。土に設置する場合は、頑丈な土台を作ってください。

まず、地面を掘りぐり石を詰め込んでください。その上にコンクリートブロックを設置し、頑丈な土台を作ります。コンクリートブロックは厚みが5センチ以上、オールアンカーはM8の5センチ以上あればいいと思います。また、より安全性を考慮する場合は、ステンレス線による固定をお勧めいたします。
私は実際に以下のように固定しました。ご参考ください。
ⅰ.コンクリートに穴をあけます。

ⅱ.オールアンカーを打ち込みます。

3. 組み立てについて
ⅰ.架台の組み立て
組み立てはまず架台の接続から行います。架台は全部で20個の部品からできています。以下が部品一覧です。

組み立ての詳細は実際の画像を見たほうがわかりやすいと思いますので、以下のギャラリーでご確認ください。

ⅱ.タンクを載せる
まず、タンク下のナットとボルトを外してください。そして、2人以上の人数でタンクを架台に載せて真空管の穴の位置を調整します。
穴の調整は真空管2本を両端に差し込んで行うといいです。真空管を両端に差し込むときは日光が沈んでからにしてください。空焚き状態となり差し込み口が変形する恐れがあります。
角度調整ができたらナットとボルトで固定します。固定したら真空管を外してください。

ⅲ.真空管を取り付ける
真空管を取り付ける際は空焚きしないようタンク内に水を入れてください。そのため、真空管の取付けは配管の設置が完了した後に行うことをおすすめします。

真空管の取り付け方は上記のとおりです。真空管の先端を差し込む前に、パッキンの取り付けと熱伝導グリスの塗り付けが必要になります。パッキンはすべりをよくするため、スプレー等で濡らすことをおすすめします。

4. 配管について
配管については、本体と配管の接続まではDIYで行い、既存の水道管への接続は業者に依頼するのが良いと思います。ただし、水漏れ等のトラブル防止も考慮すると、すべて業者に依頼するほうが確実です。
以下は、私が 実際に行ったDIYを元にまとめていますので、参考程度にご覧いただけると幸いです。
使用方法について
使用方法としては、既存の給湯器に接続して使用するか、直接お風呂などの必要な場所に接続して使用する方法が主になるかと思います。
①既設のガス給湯器や石油給湯器に接続
まず、既設のガス給湯器や石油給湯器に接続して使用する方法です。
給湯器への入水温度が高くなることで上昇させる温度が少なくて済むため、ガスや石油の使用量を削減できます。
また、すでに家の中には台所やお風呂などに配管が接続されているため、この方法を使えば、さまざまな場所で温水を効率的に利用できます。

②お風呂など使用する場所に直接接続
次に、お風呂などの使用する場所に直接接続して使用する方法です。
温水器の温度が高いときは、ガスや石油、電気を全く使わずにお風呂に入ることができます。
また、お風呂の湯沸かし機能がある場合、温水器の温度が低くても、ぬるま湯を入れて循環させることで冷水からお風呂を入れるよりも省エネになります。

接続方法について
配管を接続するには、ネジの口径や配管サイズに合わせた部品が必要です。
また、分岐させるためのチーズや温度調整を行うミキシングバルブなども必要になります。
以下の図がイメージ図となります。

ネジの口径について
ネジ山には主にRタイプ(テーパネジ)とGタイプ(平行ネジ)の2種類があります。RタイプはR同士のオスとメス、GタイプはG同士のオスとメスで接続する必要があります。

Rねじ
先端に向けて細くなる

Gねじ
先端に向けて平行
RタイプのオスはR、メスはRcと表記されます。そのため、タンクの出入口がRc3/4の場合、R3/4のネジ山を持つ接続部品を差し込む必要があります。
また、Rタイプの接続にはシールテープを巻き付ける必要があり、Gタイプの接続にはパッキンが必要です。Gタイプでもパッキンだけだと水漏れするケースがあるため、シールテープの巻き付けをおすすめいたします。
オス同士、メス同士の接続や違う口径のネジを接続する場合は、継手(異径ネジやニップル等)が必要になります。
配管の口径について
配管は高温部分に架橋ポリエチレン管、低温部分に二層管を使用しました。サイズは13A(呼び径13)です。
タンクの出入口に設置する場合、Rc3/4と配管13Aの間を繋ぐ継手が必要になります。
「架橋ポリエチレン管 継手」等で検索するといろいろと出てきます。
使用した部品について
一部使用してないものもありますが、実際に使用した部品を元に以下に紹介します。
これらは私が比較的安価な商品を選んだものとなりますので、水濡れや性能、劣化等が気になる方は参考程度にご覧ください。
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タンクの出入口のジョイント

タンクの出入口(Rc3/4)と架橋ポリエチレン管(13)を接続するために必要となる継手です。
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架橋ポリエチレン管継手メス

架橋ポリエチレン管(13)とR1/2を接続するために必要となる継手です。
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架橋ポリエチレン管継手オス

架橋ポリエチレン管(13)とRc1/2を接続するために必要となる継手です。
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二層管継手メス

二層管(13)とR1/2を接続するために必要となる継手です。
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二層管継手オス

二層管(13)とRc1/2を接続するために必要となる継手です。
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チーズ(架橋ポリエチレン管用)

架橋ポリエチレン管(13)の配管同士を接続するために必要となる継手です。
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チーズ(二層管用)

二層管(13)の配管同士を接続するために必要となる継手です。
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止水栓

逆止弁付きの止水栓です。メス(Rc1/2)側から水が流れます。
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ネジ変換アダプタ

G1/2オスをR1/2に変換するために必要となる継手です。
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ミキシングバルブ

温度を調整するミキシングバルブです。私の場合、毎日使用することと日当たりが悪く高温になりにくいことから使用していません。直接お風呂に接続しているため、お風呂の混合水栓で温度調節するようにしています。
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パイプカッター

配管を継手に差し込む際は差し込み口を平行に綺麗にカットする必要があります。
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シールテープ

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パッキン

Gタイプのネジ(平行ネジ)を接続する際に必要になります。
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架橋ポリエチレン管

温水部分に使用する配管です。
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二層管

冷水部分に使用する配管です。
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保温チューブ

配管を保温する素材です。
















